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経営・財務

自己資本比率・流動比率の見方|銀行が見る会社の健康診断書を解説

銀行が融資審査で重視する自己資本比率と流動比率の見方を解説。計算式・目安・業種別の中央値、財務体質改善の方法、建設業・製造業で起こりやすい数値悪化のパターン、経営者が毎月見るべきポイントを整理します。

編集・運営:公開日 2020.11.17最終更新 2024.04.24
本記事は2024.04.24時点のファクサポ編集部による情報です。 審査基準・手数料・契約条件は変更される場合があり、ご利用前に必ず各社公式情報をご確認ください。

売上1億円・利益500万円——これだけでは銀行は判断しません。本当に見ているのは会社の体力です。

その代表が自己資本比率流動比率の2つです。融資・資金調達・信用力・倒産リスクの全てに関係する、経営者必読の指標です。

自己資本比率とは

会社の資産のうち、どれだけが自分のお金なのかを示す指標です。

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100

計算例

  • 自己資本: 1,000万円
  • 総資産: 5,000万円

1,000 ÷ 5,000 × 100 = 20%

自己資本比率は20%です。

自己資本比率の目安

自己資本比率評価
10%未満危険水準
10〜20%やや弱い
20〜40%標準
40%以上優良
60%以上非常に優良

なぜ重要なのか

自己資本比率が低いほど、借金依存度が高いことを意味します。

景気悪化時に資金繰りが急速に悪化するリスクが高まります。銀行も低自己資本比率の会社には慎重になります。

流動比率とは

短期的な支払い能力を示す指標です。簡単に言えば「今すぐ支払いができるか」を表します。

流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

計算例

  • 流動資産: 3,000万円
  • 流動負債: 2,000万円

3,000 ÷ 2,000 × 100 = 150%

流動比率は150%です。

流動比率の目安

流動比率評価
100%未満危険水準
100〜120%注意
120〜200%健全
200%以上非常に健全

銀行が嫌う会社の特徴

  • 自己資本比率10%未満
  • 流動比率100%未満
  • 連続赤字
  • 借入依存度が高い

これらは資金繰り悪化リスクが高いと判断されます。

建設業で多い例

売掛金が大きい→総資産が膨らむ→自己資本比率が相対的に低下、という構造です。

完成工事未収入金が増えると、見かけの総資産が膨らみ自己資本比率を押し下げます。詳細は建設業の資金繰りで構造を整理しています。

製造業で多い例

在庫増加→資金固定化→流動比率悪化、という流れです。

在庫は流動資産ですが、現金化しにくい資産です。当座比率(流動比率から在庫を除いた指標)で見ると、見かけの流動比率より厳しい数値になります。

業種別の中央値の目安

中小企業庁の調査などをもとにすると、業種別の自己資本比率の中央値は概ね次の傾向があります。

  • 建設業: 25〜35%
  • 製造業: 30〜45%
  • 卸売業: 25〜35%
  • 小売業: 25〜35%
  • サービス業: 30〜45%

自社が業種平均を上回っているか確認することが、財務体質判断の起点です。

注意したい思い込み

「売上が大きいから安心」

違います。財務体質は別問題です。売上1億円でも自己資本比率5%なら危険です。

「利益が出ているから安全」

違います。借入依存かもしれません。詳細はキャッシュフロー計算書の読み方で構造を整理しています。

改善方法

① 利益を内部留保する

配当・役員報酬を抑え、利益を会社に残します。

② 借入依存を減らす

借入返済を進める、不要な借入を整理する。

③ 在庫を削減する

過剰在庫を処分し、総資産を圧縮します。在庫回転期間を参照してください。

④ 売掛金回収を早める

回収サイトを短縮し、現金比率を上げます。売掛金回転期間を参照してください。

毎月見るべき数字

  • 自己資本比率
  • 流動比率
  • 現金残高
  • 売掛金残高
  • 借入金残高

詳細な月次運用は月次決算の進め方で整理しています。

自己資本比率を急に上げる方法はあるか

短期的には限定的です。

増資・利益の内部留保は時間がかかります。借入返済+利益確保を継続することが王道です。

ただし、ファクタリングを活用して借入を抑えると、結果的に自己資本比率の改善に寄与する場合があります。詳細はファクタリング会社の比較で確認できます。

経営者の方々へ

会社経営は売上競争ではなく生存競争です。

自己資本比率と流動比率は、会社が生き残れるかを示す健康診断書です。読者の皆さんに伝えたいのは、「年に1度は健康診断のように財務体質を点検する」という1つの習慣です。決算書を専門家任せにせず、経営者自身が数字を理解することが第一歩です。

実務で役立つ3つの補足ポイント

1. 「自社の財務状態」を客観視する: 月次の入出金パターン・売掛サイト・支払サイトを定期的に整理しておくと、資金需要のタイミングを事前に把握できます。突発的な対応より計画的な調達が有利です。

2. 「優先順位」を明確に持つ: 「スピード優先」「コスト優先」「秘密保持優先」など、自社の優先順位を明確にしておくと、会社選びがスムーズになります。優先順位なしの比較は迷走の原因です。

3. 「経営者保証」「個人保証」の有無を確認: ファクタリングは原則として担保・保証人不要ですが、契約書に保証関連条項がないか必ず確認してください。

資金繰り改善の全体像は中小企業の資金調達9手段ガイドファクタリング会社の比較もあわせてご確認ください。

まとめ

自己資本比率は会社の体力、流動比率は支払い能力です。

売上や利益だけではなく、会社の健康状態も毎月確認しましょう。次の記事では在庫回転期間を解説します。

シリーズ全体は中小企業の数字経営入門で整理しています。

よくある質問

A

基本的には良いです。ただし、過度に高いと「投資が消極的」と評価される場合もあります。30〜40%が中小企業の目標水準です。

POSITIONING

ファクタリング会社 比較ポジショニングマップ

縦軸・横軸を切り替えて、各社の強みをひと目で比べられます。ロゴをタップすると詳細ページへ移動します。

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編集部より(ご利用上の注意)

本記事はファクサポ編集部が、ファクタリングや資金繰りに悩む事業者向けに一般的な情報をまとめたものです。審査基準・手数料・契約条件は各社や状況によって異なり、変更される場合があります。実際のご利用前には、各社の公式情報や、税理士・中小企業診断士・弁護士などの専門家に必ずご確認ください。当サイトは情報提供を目的とし、特定のサービスの利用を保証・推奨するものではありません。

参考(一般的な公的情報源)

記載内容は一般的な目安であり、最新の制度・統計・公式情報は次の各機関や各社公式サイトでご確認ください。経済産業省財務省国税庁厚生労働省金融庁中小企業庁。各ファクタリング会社の手数料・対応条件は必ず公式サイトでご確認ください。

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